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音の良いプレーヤーの秘密

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私は長い間fidelix社のアンプを探索機の様に使って、フォノに入力する機器はどの様なものが良いのか探ってきました。
オーディオを始めた頃はプレーヤーは「正確に回っていれば、どれでも同じ」くらいに思っていましたが、『プレーヤーで音が変わる!! しかもアンプの比ではないほど』と教えてくれたのは秋葉原で聴いた発売間もない リンのLP-12でした。しかし販売店で『LP-12の音が良いのはターンテーブルが4㎏もあり慣性モーメントが大きいからだ 』と聞かされてからは関心が重量級ターンテーブルのマイクロのプレーヤーの方に向いてしまいました。(本当はそれだけじゃないのに・・・)
それからはプレーヤーに夢中になり色々と実験を繰り返すことになります。

私の音の原点はfidelix社の中川さんに教えてもらったプラッターをモーターを使わないで手で回した時の『手回しプレーヤーの音』が究極であると確信しています。(手回しプレーヤーの話の出所は江川三郎さんだと思います。)
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電源を切り、モーターを使わないでストロボを見ながら写真の様にターンテーブルを手で回してみてください。もちろんピッチは合いませんが音の重心は低く、今まで聴いた事がないほど滑らかで優しい音がする事が聴き取れると思います。(ベルトドライブや糸ドライブの場合はベルトを外さないとスムーズに回りません)この実験で音を悪くする一因はモーターのトルクリップルだと確信したのです。
私が最初に使ったダイレクトドライブのプレーヤーはクォーツを使いワウフラッター0.03%の高精度を謳っていましたが実際にはモーター軸とターンテーブル軸が直結で、モーターの致命的な弱点のトルクリップルなどの振動がそのまま伝わってしまい『手回しの音』とはかけ離れた音がしますので、まず一番に使用不可です。
その後、糸ドライブを試しました。マイクロのRX5000は慣性モーメントを巨大にして外乱を吸収する構想です。確かにダイレクトドライブよりは滑らかに回転します。ここで試したのはモーターの種類による音の違いでした。専用の駆動モーターの♯5500のDCモーターよりシンクロナスモーターの方がより滑らかに聴こえ優位性は明らかでしした。
しかし巨大ターンテーブルのモーメントをハイスピード・イナシャーなどでどんどん増やしていっても音は良くはなりますが、限がありません。
(この事は超巨大慣性モーメントプレーヤーで実験した江川三郎さんも先が見えないと話しています。この事の理由は後で判る事になるのですが。)

この後マイクロのエアーベアリングターンテーブルのSX-8000を導入します。
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エアーフローティングされていますので極々僅かな力でスルスルとターンテーブルが回りますので、トルクリップルを極小にする為シンクロナスモーターの電圧をやっと回る限界まで下げて使用しました。
やはり思ったとおり滑らかな方向に改善しましたが まだ納得ができません。

丁度この頃 リンのLP-12を久々に聴く機会があり、これだけ実験して苦労した8000番よりも なんの変哲もないLP-12から滑らかで活き活きとした より手回し回転に近い音で鳴る事が判り愕然としてしまったのです。(正直 狐に化かされて夢でも見ているかのようでした。)LP-12の発売から すでに10年の時が経っていました。

理由を考えましたが内周のサブターンテーブルにベルトをかけている事が秘密のようです。

ターンテーブルの外周を手で回すと僅かな力で簡単に回りますが、
センタースピンドルを持って素早く回すのは人の力でも容易ではありません。
この事からモーターからみてターンテーブルの内周を素早く細かく急加速して回す事は困難なので、
直に微細な振動が伝わらずユックリと加速しますのでトルクリップルが伝わりづらく、(内周駆動にすると直流的な駆動力はシッカリ伝わりますが、モーターのトルクリップルやベルト伸縮などのAC的な細かな振動をメカニカル的にカットするフィルターの働きをする)
またベルトの掛かっているサブプラッターの外周に直径の大きいメインプラッターがフライホイールの役目をする為
「そうか!プラッターが軽くてもモーターから見た見かけ上の慣性モーメントは巨大になるんだ。」と気がついたのです。また伝達するものも柔らかいゴムベルトが直接モーターの細かい振動を伝わりづらくしていると理解しました。

現在のターンテーブルでもマイクロの糸ドライブの様に外周に糸またはベルトを掛けるようになっている機種がありますが、内周をドライブするターンテーブルの方に優位性があることが判ります。(外周に糸やベルトが掛かっているとモーターの振動やプーリーの偏芯、そして糸やベルトの伸縮などの影響を受けやすい。)

もちろんターンテーブルやシャフトの工作精度、モーターの出来が良くなければならないのは当然です。どんなベルトドライブプレーヤーでも良い音で鳴るわけではありません。

糸ドライブの様な超重量級ターンテーブルは物量を投入した非効率的なやり方で
見かけほどは音は良くはなりません。内周ベルトドライブは頭を使えばもっと効果的で音の良いものが作れることを証明しています。
リンやトーレンスのプレーヤーの音の良さの秘密が解かるにつれて本当に先人の感性の素晴らしさには、ただただ脱帽するばかりです。

この事が判ったので購入してから程なくマイクロのSX-8000は手放しました。


追記!
マイクロの8000番を手に入れて判った事がまだあります。
皆さんも使用されている材質が音に出る、と言う事は何時も経験していると思います。
8000番のターンテーブルはステンレス製です。
これは主観ですがステンレス自体の音は冷たい固有の響きがあるように感じます。(鉄も同じ)
鉛やゴムなどの音は鈍くオーディオ用には適さず真鍮は派手であざやか、アルミはジャカジャカした音が付きまとい、ガラスは高域にピークがあるように感じます。
叩いてみて素直な癖のない響きのものがオーディオ用の材料に適していると思っています。

また8000番はエアーベアリングですので空気でターンテーブルをダンプしてありますので叩くと殆んど鳴きません。この事で音楽が無機的で活き活きと楽しく鳴らない原因になっているのではと思います。(音楽の微細な響きまでも空気でターテーブルごと一緒にダンプしている)
全てのオーディオ機器もオーバーダンプにならない事が楽しい音楽を鳴らす為にも重要だと思っています。
ちなみにLP-12のターンテーブルは亜鉛製できれいに響きます。この事が音楽を楽しく鳴らす秘密の一つになっているのではと考えています。

追記
内周ドライブの正しい名称は輪軸と言うようです。
一般には小さな力で大きな重さのものを釣り上げる滑車ですが、
これを逆に使った方法になります。
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コメント

No title

昔、LO-D TU1000 と言うターンテーブルを磁気で浮かせ
日立製作所のモーター技術で理論上コッキングの発生しないユニトルクモーターで駆動したプレーヤーがありました。高い評価を下したのは、長岡鉄男氏のみだったと記憶しております。後にこのモーター技術でナカミチ初のダイレクトドライブカセットデッキ ZX-9が発売されたのを記憶しております。技術をアピールすることの下手な日立製作所の製品があまり評価されなかった事は、LO-Dファンの私としてはとても残念に思いました。

No title

ちゃちゃさん こんばんは。
日立に凄いプレーヤーが有ったのですね。ユニトルクモーター、名前は聞いたことがありますが素通りしてしまいました。磁力でターンテーブルを浮かす方法は、とても効率よくクレバーなやり方です。
自分もマグネフロートには大賛成ですね。

No title

こいつですね
http://www.audio-heritage.jp/LO-D/player/tu-1000.html

昔TEACでもマグネフロートがありましたね
分解してキャビネットから作り直すと
結構いけますよ

>フィデリックスの中川さんに教えてもらった
手回しプレーヤーが理想だ・・・
昔、いつもの店主が教えたと思います?

No title

そうそう、頭に浮かぶのはTEACのマグネフロートですね。
他にもあったのは知りませんでした。

手回しはパラゴンさんの師匠が教えてくれたのですか。今度中川さんに聴いて見ます。

No title

こんばんは。

木製のターンテーブルなんてどうですかね?バランスがとれるかどうか分かりませんが。

最近流行のアクリルはどうでしょう?

No title

レコードファンさん、いらっしゃいませ。

木製ターンテーブル好いかも知れませんが縦目と横目がありますので綺麗に加工するのが難しいのでは。

アクリルは樹脂ですが、樹脂は今まで材料としては好い印象がありません。
アクリルターンテーブルは興味が無く、聴いた事がありませんが、
塗料などは本当に音を悪くします。焼付け塗装やアルマイトは良いですが。

No title

フェルトとか、カーボンも使用していますがどうなんでしょうか?

No title

こんにちは~。

何時もコメントありがとうございますm(__)m

家のフォノ・モーターはビクターのTT-71なんで
ターンテーブルはアルミ製・・・若干軽いかな?と、思っています
山口の時に出入りしていたショップの店主から以前流行ったガラス製の
シート?を貰ったのですが・・・そのままの使用ではレコードが滑って
使い物にならず、やはり純正のゴムシートをその上に置いて使うので
余り変化も感じられないし・・・で、今は放置してます、勿体無い!(笑)
少しでも慣性を保とうとすると、テーブルは重い方が!で、また使ってみようか!と
思っていますが高さ調整が旨く行けば良いのですが(^_-)-☆

No title

smart3158さん こんにちは。

フェルトはLP-12に標準装備されています。音は嫌な音が出ないで良いのですが僅かに微細情報を吸っているように自分には聴こえます。出きればもっと鮮明な空間が出て欲しいと思います。

カーボンは聴いた事が無いのでコメントできません。内部損失もありそうで、強度もある素材ですので興味はありますね。

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aitumさん こんばんは。

ターンテーブルマットは皆さんと同じように色々ためしました。
ゴムマットは自分では一番良くない素材に聴こえます。
ガラスマットは投稿にも書いたように鮮明ですが、高域に鋭い音が付いて周り好ましくありません。ただジュエルトーンのクリスタルガラスマット(鉛ガラス)は全く違って高域にピークが感じられませんので、自分では現在使用しています。クリスタルハープというグラスの端を指で擦って音楽を鳴らす楽器がありますが、とても澄んだ優しい響きだったので、クリスタルガラス本来の音なのかもしれません。
http://www.jas-audio.or.jp/event/sound/takumi1998.php

No title

クリスタルグラスハープの演奏のサイトがありました。
聴いてみてください。
http://www.glassharp.eu/multimedia_en.php

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はじめまして幸せの黒い猫と言います。
記事をとても興味深くまた勉強になると思いながら読ませていただきました。
これからも色々読ませていただき勉強したいのでファン登録していきます。
自分は今現在ダイレクトドライブにゴムマットのアナログプレーヤーで
リンは非常に興味がありますが実際には財布が許してくれず買えそうにはありません。

No title

幸せの黒い猫さん、はじめまして。
自分の今まで経験した事を自分の納得いく所まで着ているとおもって書いてみています。必ず違う考え方などありますが、読んでみて頂ければ幸いです。
LP-12は傑作プレーヤーですが、リン自体の姿勢はあまり好きではありません。会社が大きくなった事で、多くの人に良い音を提供するという考えは全く無いようです。

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手回しについてですがベルトを外してやってみました。ちゃんとまともに再生できました。思ったより簡単でした。。
私の回転抵抗の減らし方を紹介します
1.中心のスピンドルシャフトには自動車の低燃費用のオイルを使っています。自動車のオイルはかなり高性能です。粘度は軟らかめです。色々な添加剤が入っています。3分から4分自然に回ります。
2.出来るだけベルトのテンションを低めにしています。
SACDやクオーツレコードプレーヤと比較しても私の耳では満足感いっぱいです。

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ACシンクロナスモーター内側ベルト駆動 ターンテーブル高精度ダイナミックバランス ベルトテンション弱め ベルトの厚み4MMでもいいかな。ベルトを外した時のフリクションロス最小限出来れば4分以上止まらずに回転。回転時無音。軸にはハイブリッド用オエンジンイル又はマイクロロン又はモービル1の油膜でフローティング。以上の条件を備えたレコードプレーヤーはいい音がすると思う。自分のプレーヤーはこれに近いです。サーボ回路はなくてもあってもいいです。少し早めがいいです。

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今日レコードプレーヤーの上に方位磁石の針の動きを観察しました。ACDDとDCベルトドライブで針の動きを観察しました。結果は少し動きました。無視できるレベルです。ターンテーブルのアルミは磁力を通さないので、磁力の影響はないと思っていました。その考えは間違っていませんでした。私の耳で分かる事は回転の癖がDDとベルトにはあります。聴くソフトの年代で良い音がするしないが分かる程度です。磁力によって音が変わるなんて私の耳では分かりません。以前カセットデッキ用のTEACの消磁気を持っていました。音の変化はなかったです。今から考えると無駄なモノでした。オーディオはオカルト考えを排除して、他分野の新鮮な発想を投入できるかが大切だと思います。

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totiyurituti さん、
こんばんは。カートリッジに磁界の影響があるか無いかは私は実験はしていませんのでわかりませんが、モーターのトルクリップルとノイズが大きく影響しているのは間違いはない様です。
私の理想はモーターレスですが無理ですのでできる限りモーターの影響を小さくしたいと思っています。

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はじめまして、ローディイのターンテーブルを調べていたらここが検索にひっかかりまして、一読しました。
マイクロの重量級ターンテーブルの音がオーバーダンプされて音が損なわれるというのは全く同感です。私も使っていましたから。
パイオニアのPL-20シリーズとは面白いところに目をつけましたね。ハウリングマージンがとっても低いので、そこをなんとかできれば、過不足ない良い音のでるプレーヤーだと思います。私も、トーレンスの125は使っていましたが、パイオニアにはまだトライしていなかったです。41番などにも興味はありますが、バランスのとれた箱の製作が一苦労なので、老後の楽しみにしています。

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> n20*1ddさん、はじめまして。
PL-25Eは偶然ドフにジャンクで売ってた物を見てですが
何か光って見えましたね。音は殆ど別の物になっていますが此処までこれるとは思いませんでした。

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milonさん ご返事ありがとうございます。
そうですね、特にカリン材のキャビネットとは凄いです。実は私もあるものにカリン材を使ってみたことがあるのですが、猛烈に重たくそして硬いので、加工屋さん泣かせでした。
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